上映会アンケートでのご質問 その②

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この図は 「文部科学省による航空機モニタリングの結果」
(文部科学省がこれまでに測定してきた範囲における
セシウム134、137の蓄積量の合計)です。
『原発が許されない理由』(小出裕章さん、東邦出版92ページ)より。

引き続き、ドキュメンタリー映画『A2-B-C』上映会で
寄せられたアンケートのご質問と、回答です。

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ご質問②
チェルノブイリでは、
5年後に1時間あたり1ミリシーベルト以上の汚染の地域は
避難となったようですが、
日本で実践したら東京まで避難する必要があるかと思いますが、
どれくらいの人々が避難する必要があるのでしょうか?

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(測定所より)
政府が正しい情報を公開していないので、
お答えできるような資料はありません(註)。
市民測定所の「こどもみらい測定所」によれば、
いわゆる「ホット・スポット」といわれるところは別にして、
現在の東京での空間線量は 0.04〜0.1μSv/h (平均0.05μSv/h)
くらいで、奈良と大差はないように思われます。

しかし、土壌汚染の状況は大きく異なります。
チェルノブイリ原発事故を経験したロシアでは、
土壌汚染について、子どもは1キログラムあたり50ベクレルから、
大人は1キログラムあたり200ベクレルから
危険が始まると言われています
(ベラルーシ・ゴメリ州のバレンチナ・スモルニコワ医師)。

私たちが測定した結果から判断すると、線量に違いはありますが、
関東地方はおしなべて汚染されています。
多くの場合、上記の危険基準を超えています。
特に、地面にぺたりと座り込む子どもにとっては、
いっそうリスクが大きいといえます。
東京都の三田茂医師が、
これ以上東京にとどまるのは無理と判断して
岡山に避難された事実がすべてを物語っていると思われます。

ただ、危険だという判断や避難必要性と現実の避難との間には、
さまざまな解決すべき問題があります。
2012年に議員立法で成立した「原発子ども・被災者支援法」では、
「避難の権利」が認められましたが、
その後、被災者の声は全くと言っていいほど反映されることなく、
形骸化したままになっています。

最大かつ緊急の課題は、
政府の 被災者・国民の命を最優先した施策への転換です。
すべての人の生きる権利を大切にすることを
土台に据えた施策が早急に具体化されなければならないと思います。
被災者とともに歩む、私たち国民のいっそうの努力が求められる
ゆえんです。

(註) 小出裕章氏はこの問題についてこのように書かれています。
「日本の法律では、一平方メートルあたり4万ベクレル( ≒ 1キログラムあたり600ベクレル)を超えているような物体は、どんなものでも放射線管理区域の外側に存在させてはいけない、とされていました。
もし、その法律を厳密に適用するなら、福島県の東半分と西のかなりの部分、栃木県と群馬県の北部半分、宮城県の南部と北部の一部、岩手県の南部の一部、茨城県の北部・南部、千葉県の北部、埼玉県と東京都の一部は、放射線管理区域にしなければいけないというほどの汚染を受けています。
本当なら、全部無人地帯にしなければいけないのに、ごく一部だけ── といっても琵琶湖の約1.7倍の面積があるわけですが、そうした場所で子どもたちは泥まみれになって遊び、人々は赤ん坊を生み育てています」。
(『100年後の人々へ』集英社新書、2014年)
ただし、( )内の数値は引用者が追加しました。

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私たちの測定所には、
関東から避難したスタッフがいっしょに働いています。
奈良にいた私に かれらが伝えてくれることは
ほんとうに大切です。
その体験を文章にしてくださったり
お話したりすることを始められています。
いずれ、このサイトで
それをみなさんに読んでいただけるように
していきたいと思います。

では、3つ目の質問を次の記事で。

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