連載・市川章人さん講演録 第2回【大飯・高浜原発運転差し止めについての地裁判断を分析】

市川章人さん講演録 分割連載の第2回です。

前回の第1回で 市川さんの熱い!お人柄と 高校教師としてのお顔が
いくぶんかは伝わったかなと思っております。♩
この度  全体を市川さんご自身に校正をいただいていますが、
単純な校正作業のはずが 指示をいただきながらお話の中身がついつい入ってきてしまい、
頭を抱えてうがあああああ〜〜と のたうち回ってしまうようなことで、
たびたび作業をストップさせてしまいました。。

市川さんのお話を聞いておられる気分で、
第2回もどうぞ。
大飯原発、高浜原発の運転差し止めに関する
地裁判決及び仮処分命令についての話題です。

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【地裁判断の分析を通じて】

原発事故で、本当にたくさんの人が被害に遭われました。
その不幸を我々の課題としながら、原発問題でできることをぜひやっていき
たいと思います。
パワーポイントで資料を作ってきましたが、全部お話しする時間がないので、
かいつまんでお話しさせていただきます。

原発問題で、特にどういうところに焦点をあてて考えていかなければ
ならないか、ということを更に考えました。2014年に福井地裁が大飯原発の
運転差し止め判決を出しましたね。これは大変大きな反響を呼びまして、
非常に大事なことをいろいろ言っているんですが、ひとつはやはり
「人格権」は最高の価値がある、ということを高らかにうたっているという
点です。これは多くの人の感動を呼んだと思います。
もう一点は、「万が一の危険も許されない」、この観点が示されたことです。
これは、原発という技術を扱う場合に、どのレベルの安全性が求められるかと
いうことで、実は他の技術と違って原発は万が一の危険も犯してはいけない、
そういう技術なんだという結論を出しました。実はこれが、運転差し止めの
理由になるんですね。この点でですね、いろんな攻撃もあったんですが。
原発問題について、「では具体的にどこを問題にして解明するか」ということ
なんですが、これは何人かの仲間と議論しましたが、ひとつの論点は
「新規制基準そのものへの批判が重要だろう」ということです。
もう一つは、「避難計画」の問題が重要だろうという点です。
京都の自治労連の委員長で池田という人がいるんですが、彼と「じゃあ冊子を
作ろうか」という話になりました。もう一つの論点「避難計画」についての
冊子は2014年に作り、完売しました。昨年、「新規制基準」について
もっと突っ込んで解明しよう、ということで作ったのが
『原発再稼働? どうする 放射性廃棄物─新規制基準の検証』です。(※)


この3月9日に、大津地裁で高浜3、4号機運転差し止めの仮処分決定が
出ました。本当に、読んでいて「我が意を得たり」とニンマリしたんですが。
これについてもいろんな意見が語られておりますが、稼働中の原発を止めた、
という画期的な快挙ですが、実は70km圏、という避難計画で避難指示が
出される予定の30km圏を超えた、そういう住民の訴えを認めたという点が、
全国でいろんな訴えが提起されていく流れをつくっただろうと思います。

3番目は人格権との関わりで、今回の決定で非常に画期的だと思ったのは、
安全性の立証責任を電力会社に求めた、という点です。これは大体、
訴えた側が立証しなければならないということで非常に困難だったんですが、
いろんなデータも全部電力会社が持っているんじゃないか、そちらが明らかに
すべきだということを示しました。これが非常に不十分だったということが
仮処分の一つの理由にはなっているんですが。

今回の仮処分命令で言っている非常に重要なことは、
「新規制基準に適合したということだけでは立証にならないよ」、という
ことを言い切ったんですね。つまり、その新規制基準そのものが問題を
はらんでいる、ということでもあります。

具体的にいうと。
「新規制基準で、どう変わったのか?」
「それに対してどうしたのか。結果、どういうふうになったのか」を
きちっと言いなさいと。そう裁判所に言われたんです。

関西電力はそれこそなめてたんですね。十分やらなかったということです。
ではその新規制基準に沿ってきちんと述べたら大丈夫だという話が出るのか。
出ない、ということも、裁判所は次に言ったんですね。それが、
「新規制基準が技術的な基準で安全性を徹底していない」と言い切ったということです。
これは後で具体的にお話ししたいと思います。

もう一点は、
「社会的な安全性についてまったく考慮していないような基準はおかしいじゃないか」
と言った点ですね。つまり避難計画の問題。
私たちがずっと言ってきた問題を取り上げてくれたということで、非常に意を強くしたんですね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第2回、終わります。
次回 第3回は、【原発は本質的に危険な異質技術】。
こちらも非常なインパクトを持って、語っていただいています。
ではまた!次回をご期待ください。(スタッフ・朝守)

※ こちらの冊子を 当測定所で販売しております。
在庫わずかです。ご関心あればどうぞお問い合わせください。

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