市川章人さん講演録連載第17回(最終回)質疑応答

こんにちは。
時折 陽は射しますが、少し肌寒いような日ですね。

昨日の都内大規模停電。
このブログをお読みくださっている方のなかにも
とんだ不自由や大変な目に遭われた方があるかもしれません。
一時間後に全面復旧したと報道されていますが、
大丈夫でしたでしょうか。

原因には送電線が経年変化したためという可能性もあるとのこと。
高電圧に対応可能な太さ13センチもあるものだそうですが、
これと同じものが 原発の施設に使われていることはないでしょうか。
今回発火してしまったもののように、
長い年数、使われていたりはしないでしょうか。
原発自体が40年運転してきたわけです、
送電線はどうなのでしょうか。
停電、電源喪失、という言葉に芯からの戦慄を覚えますね。
(本日の掲載分の中で、市川先生は原発の高圧送電について
少し触れられています。)

重いテーマでくじけずに、
熱く かつ冷静に 勉強を続けてきましたが、いよいよ最終回です。
質疑応答部分をどうぞ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【質疑応答】

Q:大人のがんが福島で増えているのか、その情報はお持ちでしょうか。

A:(市川)僕のほうではそういう情報はないんですが。
入江先生、いかがでしょうか。

(入江Dr)がん登録が非常にずさんなので、それはわからないですね。
探してはいるんですが。
(市川)小児甲状腺がんだけは情報を出している、
出しておいて、被曝の影響とは考えられない、と言い張っているんですね。
(☆注)

将来に現れるがんを早めに発見したにすぎない、とまで言っていますね。
ではいくらぐらい先に現れるがんを発見したのか、というと、
74歳ぐらい、と言いますね。
70年も先のがんを本当に発見したのだろうかと不思議なんですけどね。
そういう医療関係は僕は専門家ではないのでなんとも言えませんが、
疑問を感じることはいっぱいあります。

→☆注・DAYSJAPAN 2016年10月号38ページ 小児甲状腺がんを追う③
「発表される福島の被害は正しいのか?」
「首相官邸ホームページが伝えた数字」…以下の記事が
参考になるかと思います。(朝守)

Q:リニアモーターカーの計画が進んでいますね。
リニアモーターカーは大量に電力を消費するということですが、
そのことを浜岡原発をこれからも稼働させる根拠にするつもりなんでしょうか。

A:リニアを動かそうと思ったらものすごく大量に電気がいりますね。
磁気浮上するという、原理は僕らにはおもしろいんですが。
そこで原発が必要だ、というのが彼らの理屈ですね。
原発の問題だけではなくて、リニアそのものの問題が多いですね。
トンネルが多いので環境破壊や、地下水の枯渇がある。
それから電磁波が人体に与える影響が日本ではほとんど解明されて
いないんですが、非常に強い電気を使うので、影響がありうる。
そういう意味では原発だけではない、これもまた問題だらけの技術です。
しかも、ちょっと移動時間が速くなるくらい。
何がいるんや?と思いますね。
これ以上急いで生活しなければならないのか。

原発は夜中も運転します。
稼働率をみると、原発は100%が基本です。
変化させると危ないですから。
夜も作られる電気を使わなければならない。
そこで、コンビニの深夜労働という、とにかく夜に電気を使わせる
仕組みが作られました。
そこらじゅうで無駄使いをしながら、夜も昼も働く社会が作られました。
リニアはさらに輪をかけるのか、という気がします。
そういう意味では、原発を止めることで、
もっと穏やかな社会になるのかなあ、といろんな意味で感じます。

Q:4月から電力の自由化が始まりますが、
消費者が電気を選ぶことができるようになることによって、
原発政策を変えることはできるでしょうか。

A:ただ言えることは、これはひとつのチャンスだということです。
それはアメリカが、いわゆる電力自由化のもとで
原発から手を引かざるを得なくなりましたね。
それが実は日本の東芝や三菱などが原子炉メーカーを傘下に収める
きっかけになっているんですよ。
日本で事故になったものだから、彼らは財政的に困っているんですね。
いずれにしても、自由化というのは、
原発の電気を安いからと今まで売ってきたことに対して大きな影響を与えます。
もちろん資本主義社会の競争ですから、
手放しに自由化されることがいいとか、あるいは関電以外ならいいとは
簡単にはいえませんが、少なくとも原発の電気は買わへんよ、と
関電には示したいなと。
もちろん本当に大事なのは、
自然再生エネルギーへの取り組みが広がることです。
私は今のところはとりあえず大阪ガスに切り替えています。
私の家の屋根には太陽光発電機を取り付けられないので。

いろんな電力会社が売る電気は、
必ずしも自前の電気ではないということにも注意しておく必要があります。
注文が増えて電気が足りないと、
やっぱり関電の電気を混ぜて売ることがあるので、
そこも注意してみておかないと、なかなか難しいところはあります。
ただ目的は、
とにかく原発を動かそうという流れに痛打を与えることですね。
そのためにどうしたらいいのかということは、
これが正解だということはいえない。
商品選びだけで話すと単純すぎるかとは思いますが、
最終的にはある段階では商品選びをやり、またその先で
自然再生エネルギーに切り替えるとか、いろんなことを含めて
議論して関電を困らせていけばいいのではないか、
という気はしていますけれども。
今お答えできるのはそのくらいです。
ただ、商品選びのやり方として、安いからこっち、というだけでは
不十分だと思います。
高くてもこっちを買う、ということもありえます。

Q:避難区域でPPAをなくしたということですが、
これは福島の帰還を勧めるということと関連するのでしょうか。

A:PPAをやめた理由としては、
表向きはSPEEDIの予測が不正確だからとしか言いません。
ヨウ素剤をなぜ飲ませないのかについても、
そういう議論をしている文章を全部繰り返し何度も読んでいくと、
非常にわかりにくい形でそれが書いてあった。
結局、その段階で飲ませてもだめだ、ということに尽きていると
いうことがわかりました。
彼らはほんとうに、そういうことをきちんと表には出しません。
福島の帰還への影響はどうか、というと、
もちろんそんなことは書いてありません。
全くそこはわからないですね。

Q:太陽光発電は高くつく、ということが宣伝されていますが、
自然再生エネルギーのほうが実は安いのではないかと感じたのですが、
実際はどうなんでしょうか。

A:僕も経済学の専門ではないのですが、少なくとも、
事故を処理するぶんを入れたら間違いなく、
飛び上がるほどに費用は上がりますね。
それから我々はいわば原発を維持するための費用を電気料金で
まだ払わされてるでしょ。だから、電気料金だけ見ていたら
安いように見えるけれども、その他の、税金でいろんな補助を
しているところとか、事故の費用を入れたら
間違いなく原発のほうが社会的には高くつく、と言えますね。

もう一つ、技術的に言うと。
原発の電気を作る場所は、遠方にありますね。
消費地からかなり遠いんです。
そうすると、送電の段階でむちゃくちゃロスが出る。
日本は送電のロスを減らすために、ものすごい高圧線にしたんですが、
それでもロスは大きいですね。
全国の原発を動かしても、原発6基ぶんくらいは送電のロスで
使われてしまうと従来から言われてきた。

地産地消で自然再生エネルギーをその場で使うというのは、
ある意味で経済的にも最終的には大きな効果を生むだろうと
言われています。現在の技術レベルで大量生産ができたら、
もっともっとコストは下がる。ドイツの例がそうなんですね。
太陽光パネルが普及していく中で、
取り付ける費用が下がっていくということもあります。
それは今後の展開でどんどん変わり得ます。
そういうことで、未来があるといえますね。

Q:先日ベルギーで起きたテロで、
ISが原発を狙っていたという計画が報道されましたが、
国家レベルのミサイルのようなものでなくとも、
もっと原始的な攻撃で原発に損傷を加えられる可能性はあるんでしょうか。

A:今回の、新規制基準に「テロ対策」というのがありますが、
あれは侵入を防ぐための強化を行う、というものです。
あるいは、何かあったらテロ対策用の場所を作るとかそんなようなものです。
本当にそれにどの程度の効果があるかということになると。
日本の場合は軍隊は動きませんね、
アメリカなんかは、原子炉の周りで軍隊が行動できるようにしてあります。
日本はそういう点でも非常に弱いだろうし、まして、ミサイルや飛行機と
いった国家的なテロに対してはまったく力はありません。
原発がテロの標的にされた場合にはものすごく深刻なことになる、
ということには間違いがありません。
侵入を必ず防げるか、についても、
日本みたいな、経験のないところができるかというと、
非常に大変ではないかと思います。

日本の原発は山に囲まれた湾に作ってありますね。
もんじゅは施設へ通じるトンネルの前で厳重な警戒をしていまして、
むちゃくちゃチェックされますが、
後ろの山から回れるんじゃないかと思って僕は見ていました。
フェンスなどは設置されるかもしれませんが、
本格的な作戦を取られた場合にそんなものは持つのでしょうか。
絶対に安全だとは思いません。

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ここで時間いっぱいになったので質疑応答は終了です。
施設を出て、測定所まで徒歩5分で戻り
あとは楽しい懇親会でした♩
市川先生を囲んで、さらに熱い!!トークが炸裂!

スタッフのおじさまが市川先生と同じ大学のご出身であったり、
代表の辻本さんと 高校の先生としてのさまざまな経験や
考えを語り合われたり。
もうめちゃめちゃ勉強になり、
すごい人たちがいるものだなあと。。。感じ入りつつ、
感動を覚えたのでした。

この知性。気力と熱意。疑問に感じたことや、
浮き上がった問題に切り込んでいく素早さと鋭さ。
執念といってもいいほどの粘り強さと、強靭さ。
そして、暖かさと優しさ。思いやり。
市川先生に私はそれを見ました。
出会われた方はみなさんそうではないかと思います。
たくさんの教え子さんたちを始めとして。

この場を借りまして、市川章人先生に心からのお礼を
申し上げます。
ありがとうございました。

そして、これだけの分量を読み通され、
私のつたないコメントにお付き合いくださったみなさまに。
ほんとうにありがとうございました。
どうかお役に立てられますように。

テキスト及び資料や図版の整理、編集はスタッフ・とり さん、
講演文字起こしと構成は スタッフ・ふたでお送りしました。
みなさまどうぞお元気で!

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